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2011年06月01日(水)

標題のセミナーにDBSから西口先生、戸谷がパネルとして出席します。



サービス工学研究会セミナー『サービスの時代』お知らせ。


製造業のサービス化や工学的手法のサービスへの応用をお考えのかたにはきっとヒントが満載です。奮ってご参加を!




■テーマ:「サービス工学の時代」
■開催日時:2011年7月22日(金)10:00−16:00(9:30受付開始)

■開催場所:東京大学本郷キャンパス 弥生講堂 一条ホール
■主催:サービス工学研究会

■プログラム詳細はhttp://www.service-eng.org/contents/seminar2011.htmlをご覧ください。

2011年05月27日(金)


銀行営業推進 5月新刊号より、『やさしいマーケティング教室』の連載を始めました。


株式会社 銀行研修社 銀行営業推進2011年5月号


順不同で?マーケティング・エクセレンス共同経営者の栗田と交代で書いています。
サービス業のマーケティングに共通の課題を取り上げた入門編ですので、サービス
マーケティングに興味がある人にはぴったりの内容になると思います。
次回の京都大学原先生のゼミとのインターゼミは
6月12日(日)午後1時より寒梅館で行います。

聴講希望者は今月中に戸谷までメール下さい。

2011年05月18日(水)


事後報告が多いので、今回は事前告知です(が、申し込みは終わっています。すいません)。
立教ビジネスクリエーター塾で講演します。


第84回定例勉強会『MBA講義を体感!現役准教授・女性起業家が教えるビジネス成功への道』


起業の話とサービス・マーケティングの話をします。経験と勘の世界から科学的なマーケティングの世界を指向して起業してはや十数年、これから起業する人には自分の経験という視点でしかものがみれなくなった人たちの老害を排除できる力をつけて欲しい。


『愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ』(ビスマルク)

2011年05月12日(木)

標題の募集説明会、今年は社会科学系の研究募集に力を入れます。
東京説明会で、今日、これから私も講演します。

問題解決型サービス科学研究開発プログラム

奮ってご応募を!

2011年04月12日(火)

野村證券が東日本復興支援再建ファンド1105の募集を発表(日経新聞朝刊)しました。


(商品の特徴)
債券中心に投資するので、リスクは低め。1口1万円(当初元本)から購入可能で
販売会社(証券会社や銀行)の収入になる購入時の購入手数料はゼロ(ノーロードファンド)。


運用中の信託報酬(証券会社と運用会社、信託銀行が分け合う)は0.43575%でそのうち0.2%
を復興支援として寄付する、というもの。


寄付先は未定。




あるミーティングでそのファンドについて消費者団体の方から手厳しい意見が出ました。


・新聞の一面広告するお金があったらそのままその分寄付するほうがいいのでは?
・信託報酬普通より高いよね(0.3程度のものが比較的多い)。この機に儲けるつもりでは?


もし、上記のように多くの消費者が受け取るとしたら最悪のコーズマーケティングシナリオです。





ということで、周囲に聞いてみたところ、反応はいろいろ。
・信託報酬高いって、個人投資家でわかる人どれくらいいるの?気付かないで買うんじゃない。
・多少大目にとっても、半分寄付するわけだから、野村えらいってなるでしょう。
・債券中心とはいえ、元本割れする可能性がある投資信託で寄付ってあわないかも。


などなど。


コーズマーケ商品がこれから増えるでしょうけれど、金融コーズマーケティングの失敗例に
なるのか成功例になるのか、注目です。

2011年04月09日(土)

本日第二回目のミーティング。



まずは文献調査中。OIはアイディア発見段階だけに必要なのではなく、ビジネスモデル化するときも、収益を出せるまでにもっていくときも必要。企業活動のほとんどすべての段階でOIを使うメリットが。。。


ITベンチャーの某社長との会話で、『IT分野ではすでに企業の枠がなくなりつつある』といわれていたことをふと思い出しました。


サービス研究の世界も同じ。
経営学、社会学、工学、医学、さまざまな知見やスキルを集めてこなければ解決できないことが実に多い。
そもそもあまりに分野横断的であるが故にマーケティング分野でもサービスは敬遠されてきたのだから。

2011年04月07日(木)



サービスマーケティングでは人的資源管理は非常に重要な課題のひとつ。
一方、銀行出身の女性起業家であることから、金融業界での女性活躍についてもよく講演や寄稿を依頼されます。他業界よりはるかに遅れている現状に危機感を感じている人は多い。


下記は、全国信用組合中央協会の機関誌から依頼を受けた寄稿論文、図表別添で若干読みにくいのですが、全文を載せます。




『金融業界 真の女性活躍への課題』




お金という人々の生活に不可欠な財を扱う金融サービスは、社会や企業や人 間のあらゆる活動になんらかの関連を持っている。金融サービスは社会の変化 に対応することを余儀なくされる。地域密着型の金融機関の場合、地域社会の 変化を先取りして牽引する役割もある。しかしながら、金融は女性活躍に関し ては他業界に遅れをとっていると言わざるを得ない。
本稿では、いまや社会に必要不可欠の女性の活躍を実現するために、いま金 融機関に何が必要かを考察する。


1.体制は整備されたが女性活躍は進まない


現在、ダイバーシティ(多様性)マネジメントやインターナル(企業内)マーケティングに金融業界全体が注力している。その背景にあるのは、ひとつは 急速な高齢化と少子化による労働力不足への対応、もうひとつは成熟した社会 における価値観の多様化への対応である。
バブル崩壊・リーマンショックと続く厳しい経営環境下で、これまで正確な 事務処理が仕事であった女性職員の役割を、男性と同等の営業戦力に変えてい きたいという経営ニーズが金融機関には存在する。
雇用機会均等法、育児・介護休業法などの法整備と呼応し、金融機関は様々 な施策を実施してきた。女性総合職採用、総合職一般職区分の撤廃、選択可能 なキャリアコースの拡大などで、女性管理職登用の道を拓いている。同時に、 育児中の時短勤務や育児休職後の職場復帰の支援を推進したり、配偶者の転勤 に伴って同じ地域への異動を認めたりと、出産・育児と仕事の両立を支援する 体制整備も進んできている。こういった様々な施策にもかかわらず、現実には 金融機関における女性活躍は他業界に遅れをとっていると言わざるを得ない。 体制面では他業界と同程度になりつつあるのに、なぜ金融業界では女性活躍が 進まないのであろうか。


2.満足した職員がお客様を満足させられる


サービスのマネジメントには古くからサービス・ロイヤルティ・プロフィッ
ト・チェーン(以下、プロフィット・チェーン)という考え方がある。ディス ニーが人材管理の基本として採用しているものだ。企業は職員を内部顧客とし
て扱い、職員への研修や報償など内部向けのマーケティングの質を上げること が職員を定着させ、顧客へのサービスの質を上げる。その結果、顧客は満足し、 取引を増やしたり継続したりするため収益につながる。収益増により、企業は 内部マーケティングの質をより上げることができる。このサイクルの継続が企 業の持続的成長を支えるという考え方である。だが、実際には金融機関の多く でこのサイクルはうまく機能していない。
(図1挿入)
サービス残業の禁止、持ち帰り仕事の禁止、限られた時間の中で、職員は複 雑化した新しい金融商品を勉強し、支店ノルマ達成のために顧客の意に添わな い商品も薦めなければならない。先輩職員も支店のノルマ達成に追われている ため、OJT によるスキル移転もままならない。
プロフィット・チェーンとは逆向きのネガティブなサイクルに陥っているの である。そういった惨状を実感している現場の女性職員達はいくらキャリアア ップ制度が整備されてもそれに乗ろうとはしない。『男性職員たちのようにはな りたくない』のである。


3.制度を運用するマネージャー層の意識改革が急務


体制を整えたら翌日から女性が活躍するようになる訳ではない。枠組みがで
きてもそれを運用する人々の意識の変革にはより時間がかかる。 コース選択後の育成は OJT が中心である。例えば、リテール支店の女性支店 長は出現しても、法人支店の女性支店長はなかなか現れない。法人の融資渉外 は現状ほぼ男性の世界である。部下に女性がいたとして、将来支店長になるこ とを想定して必要なノウハウを教えようという男性上司は非常に少ないであろ
う。 意識改革が必要なのは現場だけではない。 大手銀行のほぼ全てがダイバーシティ推進のための専門部署を設けている。



これらの部署の活動は、啓蒙のための研修や、各支店や部署でライフワークバ ランスを実現している女性を取り上げる社内広報、女性による新商品・サービ
ス開発プロジェクトを実施するなど、女性活躍のための体制と意識変革を推進 している。筆者はそういった部署の責任者(男性・女性に関わらず)と接する 機会も多いが、しばしば彼らの非常に固定された価値観を感じる。『こんな時代 になってしまって』という嘆きに、多様性を時代の災難と考えている本音が見 え隠れする。彼らが欲しいのは、支店長を目指し昔の自分達と同じように会社 第一で働く女性管理職候補である。上を目指してひたすら頑張って仕事をする ことが善なのだ。
現在の経営層やマネージャー層は高度経済成長期やバブル期に滅私奉的に仕 事をしてきた世代が多い。女性だけでなく、若い世代の仕事に対する価値観は 大きく異なる。ライフワークバランスという言葉に代表されるように、会社の ためにプライベートを犠牲にする生き方は否定的に捉えられる。それを頭では わかっても、実感として納得がいかない経営層・管理職層は多い。彼らが新た に企業を支えていく人々の多様な価値観を受け入れない限り、制度は実態のな い箱で終わる。実は、組織全体の意識変革こそがもっとも必要で、もっとも大 きな障害なのである。



3.達成志向から権力志向へ
なぜ、経営層・管理職層の価値観の変革は難しいのだろうか。これまでの人
的資源開発の研究から、マネジメントのタイプには次の3つの方向性があるこ とがわかっている。達成志向/権力志向/親和志向の3つである。優れたマネ ージャーはこれらの要素をバランスよく併せ持つ。達成志向とは、目標達成に なにより喜びを感じ、自分が率先して動いてノルマをクリアするタイプ。権力 志向とは、チームメンバーをうまく配置して全体としてうまく機能するよう采 配を振るうことに喜びを感じるタイプ。親和志向とは人間関係を重視し、チー ムメンバーが仲良く楽しく仕事をすることに喜びを感じるタイプである。
(図2挿入)
金融機関では、通常店の目標達成に貢献した総合職男性(渉外係や融資係) が功績を認められ昇進する。昇進するためには達成志向が強くなければならず、 親和志向や権力志向の重要度は低い。しかしながら、組織全体のリソースを見
渡し、全体としてうまく機能するように管理することは管理職には必要不可欠 な能力である。達成志向の管理職が部下に自分と同じ価値観を求めるのに対し て、権力志向の強い管理職は、人材の多様性を事実として受け入れ、それぞれ の能力を最大限発揮する配置を組もうとする。
女性の活躍とは、言い換えれば多様な価値観の人々の力を企業の活力とする ことでもある。草食男子/肉食女子という言葉は既に定着した。最近では、お 稽古男子も流行である。女性が通うお稽古ごと(お茶・お花・バレエ・料理な ど)に通う男性のことだ。男性が育児休暇や介護休暇をとることもあれば、転 居を伴う異動を拒否することもある。もう、仕事が人生の中心であるべき、仕 事で自己実現しなければならないという価値観を押し付けることはできないの である。
管理職への登用に際して、数値で成果がはかれる達成能力だけでなく、達成 /権力/親和のバランスを考慮する必要がある。同時に、マネジメント・スキ ルは、学び、訓練することで習得可能なものであることも忘れてはいけない。 達成志向の強い現在の管理職に、権力・親和志向の教育をすることも必要であ る。


4.評価指標まで変革を


人事考課と併せて、支店の業績評価、支店目標の中身も再考が必要である。 下記のグラフはある銀行の調査結果で、職員の満足度と顧客ロイヤルティや
支店業績との関係を示したものである。
(グラフ4枚挿入)
総合職男性の場合、職員の満足度と支店収益率は同じ方向を向いているが、 顧客ロイヤルティとは逆向きであることがわかる。これは、支店ノルマ達成の ために顧客にお願いセールスをしている現状を表している。これでは、目先の 報酬が増え、昇進につながることで職員は満足するが、長期的には顧客離反を 招く。一方、女性一般職の場合、満足度と顧客ロイヤルティは同じ方向だが、
支店収益率とは関連がない。女性一般職は支店の目標達成の恩恵はほとんど受 けないので、顧客に喜んでもらえることを糧に働いている。顧客ロイヤルティ を高めている点ではよいが、収益に無関心でよいとはいえない。どちらの側に も問題がある。
顧客が喜んでくれることが、会社の収益にもなり、職員は幸せを感じ、それ を会社も評価してくれる、プロフィット・チェーンが正しく回ること、これが 理想的な姿である。
金融は顧客と一生の付き合いを続け、その人の価値観とライフステージにあ った金融ニーズを満たしていくことで収益が最大化するビジネスだ。特に地域 密着型の金融機関にとって、売り切り思想は危険である。獲得件数、利益額と いった狩猟型の成果指標だけでは職員をミスリードしてしまう。今後は狩猟型 の獲得に偏った支店評価項目を、取引継続年数など農耕型の維持に関わる項目 にシフトしていくことが必要不可欠である。


5.社会の一員としての金融機関の役割


収益性向上のためにこれまでより女性に活躍して欲しい。これは一企業体と
しての論理として正しい。公共的な面をもつ金融機関といえども自社の利益を 考えるのは当然である。しかしながら、女性活躍に注力すべき理由は実はもっ と広い社会という視野で考える必要がある。
人々に共感してもらえる企業理念を掲げそれを実践している企業、社会全体、 世界全体、地球全体のことを考えて行動する企業、社会の中で価値ある役割を 果たす企業は、社会で尊敬され評判を呼ぶ。そして、評判は迅速に広まり、顧 客の支持を集めると同時に、優秀な職員を集める。職員のサービスの質が上が り、顧客のロイヤルティが向上する。満足した顧客や社会から褒められること で職員のロイヤルティも向上する。結果的に企業は持続的成長を続けられる。 プロフィット・チェーンは、一企業とその顧客にとどまらず、ステークホルダ ー全体を巻き込み、いわばソーシャル・プロフィット・チェーンともいうべき ものになりつつある。


これらの背景にあるのは顧客の力の増大である。情報化社会における顧客(取 引先企業や一般消費者)の力は強大である。ネットでの情報の伝播は 10 年前に は想像もできなかったほど早く広い。世界で起こる大きなニユースも最初にネ ットで流れ、ネット上の口コミが広がり、マスメディアはその後を追っている。


信用組合はもともと地域密着型の金融機関であるが、社会・取引先企業・消 費者・職員・株主・行政など、多くのステークホルダーから何を求められてい るかをこれまで以上に意識し実行しなければならない。
地域社会や消費者が求めていることを理解するためには、顧客との様々な接 点が重要となる。接点は人間のこともあれば、IT 技術を使った機械のこともあ るが、人間の感情のような複雑な情報を処理し、臨機応変に対応するのは人間 が得意とするところである。効率化のために顧客接点の人を安易に機械に置き 換えて、効率化と同時に品質を低下させてしまった例は数え上げればきりがな い。


生活者視点の金融サービスを実践していこうとする時、これまで以上に女性 職員の力は重要となる。なぜなら、女性職員の多くは売り切りセールス、お願 いセールスの訓練を受けてこなかったため、マインドセットが男性より切り替 えやすく、会社第一という価値観も持ち合わせていないため、生活者視点を維 持しているからだ。
地域社会が少子高齢化への対策を求めていれば、環境への配慮を求めていれ ば、地域経済活性化への貢献を求めていれば、それを信用組合らしい方法で実 行していくこと、それが女性の活躍の場を広げ、企業の活力を高めることにも つながるのである。


以上

2011年03月30日(水)

月間バンキングという金融系のジャーナルに載せた記事を
一部加筆修正したものを転載します。




 食品メーカーでも、家電メーカーでも、企業の中に「マーケティング部」は当たり前のようにある。しかし、金融業界では、そのような部があるほうがまだ珍しい。現在、金融業界にはマーケティングが得意な通信や流通など、他業界からの新規参入が続いている。これからは、マーケティングが金融機関の戦略には必須のものとなり、現場でも大きな武器になる。


 
マーケティングとは何か


 マーケティングは『売れる仕組みづくり』である。AMA(アメリカマーケティング協会)の定義では、『組織とステークホルダー(利害関係者)の両方にとって有益になるように、顧客にとっての価値を創り、伝え、提供し、顧客との関係を管理するための、組織的な機能とその一連のプロセス』とされる。
 ステークホルダーとは、顧客と株主、従業員、政府、地域の企業や地域に住んでいる人々など、銀行が存続するために支持してもらわなければならない全ての関係者である。つまり、顧客はもちろんのこと、関わっている人たち全てが幸せになることがマーケティングの目的なのである。


 それは決して奇麗ごとではない。社会が高度に複雑化し情報化した現在、地球の裏側で起こった出来事の影響は一瞬で世界中に伝わり、世界中の社会経済に影響を与える。自行だけが儲けるために利己的に行動する銀行は世間から非難され、結果売り上げが落ち込んで企業の存続さえ脅かされる時代になったことへの合理的な対応でもある。


 マーケティングの中には、コーズ(大義)マーケティングという考え方がある。大義を掲げ、それを自社の本業の中で実践させることで、顧客からの支持を得て売り上げや収益にもつながる、そういったマーケティング活動を意味する。ペットボトルの水を買うとき、どうせなら環境によい素材を使っているものを選ぼう、売り上げの一部を植林寄付に使うことを約束しているものを選ぼう、といった行動をとる消費者が増えている。そういった大義と企業の利益の両面に貢献する商品を企画し、消費者に伝えるのがコーズマーケティングである。


 今回の震災ではさまざまな企業が本業でできることで被災地を助けようと即座に行動した。ユニクロが衣料を提供し、グーグルは点在する安否情報を一括共有するサイトを作った。運輸業界も食品業界も医療業界も行動している。今後、日本経済が大きな打撃を受けることは明らかである。経済活動を停滞させないことは、金融機関の最大の役割であろう。資金決済やATMなどを通常通りに動かすことは最優先かもしれない。だが、それだけでよいのだろうか?


 日常的にマーケティングが行われており、コーズマーケティングの考え方を理解している金融機関があれば、もっと違う動きもできたはずである。例えば、義援金を送った人に預金金利を上乗せするとか、日本株買い支えキャンペーンを張るとか、金融機関がその本業で手助けできることを他業界のように即日実行することができたのではないだろうか?



マーケティングの役割を理解する



金融業界で、マーケティングとは?と問うと、次のような答えが返ってくることが多い。
・ 売り上げを伸ばすための広告宣伝やキャンペーンを行うこと
・ 情報技術を使って渉外係やテラーに顧客別のセールス情報を提供すること
・ 顧客満足度向上のため、渉外係やテラーの応対・接客態度を改善すること
・ 他行にないような先進的な商品・サービスを開発すること


 どれも間違いではないが、近視眼的で、部分的である。広告宣伝が有効なのは、広告する商品・サービスが顧客にとって十分価値がある時だ。既存商品を前提とするのではなく、顧客が本当に望んでいるものが何かを問うところからスタートしなければならない。


その意味では、情報技術を使うかどうかに違いはない。個々の顧客を理解するにはデータベースの情報は限られている。自行以外の取引状況、顧客が商品をどこで知り、何と比較したのか、決め手は何かなどの情報はない。機械は人間ほど曖昧な情報をうまく処理できないので、効率化には品質低下のリスクが伴う。


渉外係やテラーの接遇も重要ではあるが、それだけで顧客満足を向上させることは難しい。従業員と接するところまで顧客に来てもらう仕組みや、そのとき、顧客に合った商品・サービスがなければ意味がない。
自由化に対応して、これまでの金融業界の枠を超えた新商品・サービスを新たに造る力が問われる。ただし、金融の商品・サービスは他社他行が真似しやすい性質もある。継続的な強みをつくるには顧客と自行の長期的な関係性の中で、顧客にとっての価値を提供していくことが求められる。


 新商品を開発するのか、支店やインターネットなど金融商品を購入できる場所を整備するのか、広告宣伝に力を入れるのか、従業員への研修を優先させるのか、それをどの顧客に対して行うのか、マーケティングは顧客のニーズをベースに、競争優位のための経営資源の配分を決定することでもあるのだ。


 このようにみていくと、マーケティングの役割は2つの面を持つ。ひとつは、個々の機能がどの顧客にとってどの程度重要かを知り、顧客にとってより魅力的な価値提案ができるよう統括管理することである。もうひとつは、自行の経営資源を知り、顧客価値の創造にもっとも適切な配分となるよう統括管理することである。


 冒頭に書いた通り、マーケティングは『売れる仕組みづくり』、すなわち、『お客様に喜んでもらって、売れる続ける仕組みをつくるための市場理解・企画・実行・管理』なのである。

2011年03月28日(月)

DBS戸谷ゼミMBA共同ブログが更新されました。

2011年度副ゼミ長、橋崎さんから投稿。
中国のソーシャルメディア
『開心網』、1億2千万人がすでに登録しているとは。。。

2011年03月20日(日)

京都大学 原ゼミとの第2回インターゼミを3月19日(土)開催しました。


発表者は6名、参加者は京大10名、同志社14名でした。


京大発表内容
?オンラインサービス部ランディングに関する応用脳科学研究(山川さん)
近年注目されている応用脳科学を使った実験結果の発表。
DorsalStreamかBentral Streamかで信頼形成構造が異なるという結果。実務への応用範囲を様々想起させられ、興味深い。


?無謬性の問題を考慮したリスクマネージメントに関する考察(中根さん)
過剰なリスク回避行動を起こさせないために、、という視点がユニーク。要因の洗い出しと調査設計が課題か。


?地域キャラクターを活用した観光プロモーションのためのオンラインメディア戦略の提案(新田さん)
フローティングタッチディスプレイ、各地域のゆるキャラの見せ方(インタラクション有無×平面映像・空中映像)で観光意向が変わるかを実験。ゆるキャラ設計や効果を科学的に検証している自治体は少ないはず。各自治体が取り入れていける成果です。




同志社発表内容
?製薬企業における営業品質向上の要因(村島さん)
?荷役運搬機械の購買決定者の購買決定要因(秋葉さん)
?新製品開発手法を活用した『寄付付き商品(Cause Marketing型商品)』の開発について(野原さん)


ディスカッション、その後の懇親会も盛り上がりました。


次回は寒梅館の予定です。

2011年03月08日(火)

戸谷ゼミ生共同ブログ更新

2011年度生初登場です。ゼミ長野原さんから、

’悩む時間の確保と仲間が最大の課題

サービス・マーケティング、マーケティング・リサーチ、論文の書き方などの参考文献がたくさん紹介されています。

2011年02月22日(火)

2010年度ゼミ長 秋葉さんから出題された難問で盛り上がっています。
思いこみからの脱出問題


秋葉さんによると、


・見えるところしか見ない。
・見たいものしか見ない。
・問題を解くに当り、言葉の定義を調べない。
・色々な方向や大きさで物事が見えない。


などの思考の罠から脱却できれば解けるとのこと。
(まだ解答公開されていないのでチャレンジできます。)


上記のポイント、ビジネスやBSの講義にも共通しますね。
京都大学 原ゼミとの第2回インターゼミの日程が決まりました。
3月19日(土)14:00〜
場所は今回は京大です。


午前中は寒梅館で戸谷ゼミ。その後京大に移動です。
出席希望の方はなるべく早くゼミ長に連絡してください。
(教室の大きさ等で人数制限の可能性があります。)

2011年02月14日(月)

2011年度の戸谷ゼミが例年どおり琵琶湖合宿でスタートしました。


リトリートでの2日間の合宿、修了生のSRのまとめの発表、新ゼミ生のSRテーマの発表、修了生や他ゼミ生からの厳しく暖かいコメント、激しいディスカッションへと続き、おおいに盛り上がりました。
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テーマは、Cause Marketing, ネットでの日本ブランドの影響, オープンイノベーション、中国早期幼児教育のビジネスモデル, B2Bの購買意思決定など、どれも非常に興味深いもの。


まだ、荒削りな研究計画ですが、起業や企業戦略に直結するリアルな問題意識に基づくもの、実務家が真剣に日々取り組んでいる課題を解決しようするもので、これからが楽しみです。


ゼミの修了生が春合宿に参加して後輩にアドバイスをしてくれるのは恒例になっています。(実は合宿だけでなく、普段のゼミにも常に修了生が参加。)
それだけでなく、今年は一部の研究は実際にコラボの形で進めていきたいと思っています。