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修了生インタビュー vol.14

エンジニアから経営管理職へ、DBSでの挑戦と成長の軌跡

修了生インタビューvol.14_1   (107482) 能登原 大介さん
入学:2018年4月、修了:2021年3月

ご経歴

2003年:株式会社島津製作所 入社
2018年:同志社大学大学院ビジネス研究科(DBS)入学
2024年4月:経営戦略室 ヘルスケア事業戦略ユニット ユニット長

1.DBSに入学した理由を教えてください

私は学生時代にソフトウェアを専門として学び、入社後約14年間、技術部門で高速画像処理のハードウェア設計やアプリケーション開発に携わってきました。2017年に管理職へ昇進し、経営管理職として予算作成などの業務を担うことになりましたが、エンジニアとしてのバックグラウンドしか持っていなかったため、必要な知識が不足していると感じました。
そんなとき、企業派遣でDBSに通っていた先輩から「DBSに通ってみないか」と声をかけられたことがきっかけで、DBSへの入学を考え始めました。私の勤める会社では、企業派遣で社員がビジネススクールや大学で学ぶことを経済的にサポートする制度があります。この制度と家族の理解のおかげで、2018年にDBSへ入学することができました。

2.  DBSではどのような授業を受けていましたか

授業では、イノベーション、会計、経営戦略などを学びました。特に会計はこれまで知識がなかったため、非常に興味深く、楽しく授業を受けることができました。私の職務は他の職種と比べ時間の融通が利いたので、仕事をチームのメンバーと分担し柔軟に対応することで、平日の夕方や土曜日の授業を受けることができました。研究開発がうまくいかず忙しいことが多い中で、各科目で毎週出る課題をこなすことは簡単ではありませんでしたが、仕事の合間や休日に時間を見つけて課題に取り組むことで、なんとか両立させることができました。
ソリューションレポート(SR)では、新しい技術開発における手段や技術の選択基準、および撤退の判断基準について研究しました。私の企業で実際に基礎研究の末に製品化されたものの販売中止となってしまった技術を取り上げ、当時の研究職、製造職、生産技術職などを担っていた先輩方に様々な視点から当時の状況を聞き取り調査しました。その上で、自分なりに当時の意思決定について分析し、ゼミの担当教授や先輩方と議論しながら研究を進めました。私の元の専門である理工学系の学問に比べ、社会科学は理論的な解釈が多岐にわたるため難しさを感じる場面も多かったですが、企業出身の先生や企業と共同研究を行っている先生のサポートを受けながら研究を進めることができました。

3.  今後の目標を教えてください

修了生インタビューvol.14_2  (107483)

私の企業では精密機器の製造を行っており、分析計測機器や医療機器によるヘルスケア事業を展開しています。この分野は長い歴史と多くの研究蓄積があるのですが、一方で新しいものが生まれにくい領域でもあります。企業目線で良いと考えた製品が売れないこともあり、その中には、遡って考えると企画時点での戦略が適切でなく、うまくいかなくて当然だった技術もあります。そうした状況を避けるために、経営戦略部として最初に的確な全体像を描くことに力を注いでいきたいと考えています。
また、最近では海外売上比率も高まっており、今後はどの地域にどのような製品を販売していくのかを考える必要があります。企業は単に利益を追求するのではなく、困っている人々を助け、その結果として利益を得ることが正しいと私は考えています。社是である「科学技術で社会に貢献する」に基づき、顧客の役に立つと共に、自分自身も楽しめる製品を作っていきたいと考えています。

4.  どのような人にDBSで学んでもらいたいですか

やる気がある人には、ぜひDBSに入学してほしいです。仕事と学業を三年間にわたり両立するのは簡単なことではありませんでしたが、DBSでの学びを通じて、得難い経験や貴重な友人を得ることができました。また、勢いも大事だと思います。私は会社の後押しや家族の理解があったおかげでスムーズに入学することができました。自分の意思だけでは通うことが難しい人もいますので、私はとても幸運だったと感じています。時には勢いに任せて行動してみることも、良い結果につながるのではないでしょうか。

※本記事の内容、肩書き等は2024年8月時点のものです。
(取材 同志社学生新聞局)