修了生インタビュー vol.15
人事から経営企画職へ、DBSでの学びとキャリアの深化
1. ご経歴を教えてください
1995年に大学を卒業後、大手ゼネコンに就職しました。その後ローム株式会社に転職し、主に人事部門の業務に従事、2007年から2011年には中国での海外赴任を経験し、帰国後は人事や経営企画を担当しました。現在はコーポレート企画室の室長を務めています。
2. DBSに入学したきっかけは何ですか
30代の頃、私は「海外赴任」か「MBA取得」のいずれかを実現したいと考えていました。当時は国内でMBAを取得できるビジネススクールが増え始めた頃で、私も興味を持っていました。しかしその後中国赴任が決まりMBA取得は諦めたつもりでしたが、数年前コロナ禍で時間の余裕が生まれたことで、MBA取得に再挑戦しようと決意しました。また、私が就職した頃は60歳での定年が一般的でしたが、現在は定年が65歳、さらには70歳へと引き上げられています。このような変化の中で、今後も活躍を続けるためには、これまでの知識や経験に加え、さらなる自己研鑽が必要だと感じました。そこで、自身の選択肢を広げられるDBSへの挑戦を決めました。
3. なぜDBSを選択したのですか
アカデミックな環境で経営理論を体系的に学びたいと考えたからです。実務経験は豊富でしたが、その背後にある経営理論については十分に理解していなかったため、理論を持って実践に活かすことで、仕事での選択肢や打つ手が増えると感じたからです。DBSは理論重視のカリキュラムを提供しており、その堅実なプログラムに魅力を感じて選択しました。また、DBSは通学者の年齢や職業の幅が他のビジネススクールと比べても非常に広い点が特徴的です。実際に、医師、介護業界で活躍される方、将来京都での起業を目指し東京から通われる方など、普段の業務では出会うことのない多様なバックグラウンドを持つ方々と一緒に学ぶ機会がありました。入学前からDBSでの学びに期待していましたが、それを上回る驚きと充実感を得ています。普段関わることのない業界の人々とともにグループワークや授業を受けることができるのは、DBSならではの大きな強みだと感じています。
4. 印象に残っている授業を教えてください
MBAを取得するからには、MBAの基礎的な内容をしっかりと学び尽くして卒業したいと思い、基礎科目はほぼ全て履修しました。中でも一番印象に残っているのは、入学当初に受けた山下先生のマーケティングの授業です。入学当初、全く知識がない中MBAで学ぶことの厳しさや、マーケティングとは何なのかを叩き込まれました。毎回、企業の戦略やビジネス展開の実例を分析してプレゼン資料にまとめるという課題があり、先生はすべてに目を通して点数やコメントをくださいます。ある時、難しい課題に対して手を抜いてしまった際、「手を抜きましたね」というコメントをいただき、先生の細やかな指導を実感しました。また、最終授業のプレゼン大会で一位を取ることができたのも、この授業の大きな成果であり、2年間で一番印象に残っている感慨深い授業でした。
5. DBSでの学びが実務に活かされたと実感したことはありますか
DBSでの学びはすべて実務に結びついていると感じます。自分の仕事や専門と関係ない分野でも、積極的に深く学びました。そのことで、より幅広い視点でビジネスと向き合うことが可能になりました。確かに学んだことがすぐに実務で役立つとは限りませんが、専門分野に留まることなく、他分野の知識も深めていくことで応用力が高まります。また、DBS在学中に限られた時間の中で仕事と学業を両立させる努力と工夫をしたおかげで、圧縮された時間内で効率的に仕事を進めるスキルが身につきました。卒業後はそのスキルを活かし、以前よりも効率的かつ質の高い仕事ができるようになったと感じています。
6. どんな人に入学してほしいですか
自分の可能性に期待している人に来てほしいと考えます。具体的な目標がなくても、「人生が変わるかもしれない」「何か新しいことが得られるかもしれない」という気持ちがあれば十分です。そのような気持ちで挑む人は、自己成長のチャンスを大いに得られると思います。一方で、家族や仕事に割くことのできる時間が減る可能性があるという覚悟は必要です。その覚悟さえ持っていれば、人生において非常に大きな学びが得られるはずです。
※本記事の内容、肩書き等は2024年11月時点のものです。
(取材 同志社学生新聞局)