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修了生インタビュー vol.22

DBSで得た、企業支援の実践知と生涯学習の姿勢

1. これまでのご経歴を教えてください

修了生インタビューvol.22_1  (112863) 西山 裕子さん
入学:2011年4月 修了:2014年3月

大阪大学文学部フランス文学科を卒業後、P&Gに入社し、約11年間にわたりマーケティング業務に従事、パンパースやミューズなどの新製品開発や広告制作を担当しました。その後、P&G時代の上司に誘われ、ITスタートアップに参画。創業初期の3名体制から12年間で約100名規模の企業へと成長する過程で、数々の経験をしました。会社が安定するにつれ、「自分自身も何か新しい事業を立ち上げたい」という思いが強まりました。そのための時間を確保し、経営を体系的に学ぶ目的でDBSに入学。在学中に独立し、現在は企業向けにマーケティングや広報サービスを提供する傍ら、関西のスタートアップを支援するNPO法人「生態会」の事務局長も務めています。

2. DBSを選んだ理由を教えてください

大きく2点あります。
1点目は、中小企業や伝統ビジネスに関する講義が充実していた点です。私は中小企業やスタートアップのマーケティングに関心があり、これらの領域に力を入れているDBSに魅力を感じました。大企業中心の経営を学ぶビジネススクールが多い中、DBSは中小企業のリアルな課題や京都の伝統産業に焦点を当てたカリキュラムを提供しており、実践的な学びが得られると考えました。
2点目は、留学生向けの講義を履修できる点です。かねてより海外MBAに興味がありましたが、家庭の事情や時間的制約から留学は難しい状況でした。しかし、DBSではグローバルMBAという英語のみで行われるコースがあり、受講すると日本語のコースと同様に単位が認定されます。国内にいながら国際的なビジネス環境を体験できる点が大きな魅力でした。留学生の中には、今でも交流が続いている人がいます。異文化理解を深め、多様な視点からビジネスを考える力が養われました。

3. DBS在学中に印象に残っていることを教えてください

修了生インタビューvol.22_2  (112864) 2014年3月修了式、浜矩子先生とともに

とにかく刺激的で、毎日が新しい発見の連続でした。特に印象に残っているのは、金融の視点から世界を捉え直す機会を得たことです。これまでマーケティング畑を歩んできた私にとって、ゼミの指導教官でもある浜矩子先生の国際金融に関する講義は、新鮮な驚きにあふれていました。世界の動きを理解してマクロに分析する、新たな視座がもたらされました。
また、多様なバックグラウンドを持つ学友との出会いもDBSでの大きな財産です。在学中に独立しましたが、最初の数年間は事業が思うように軌道に乗らず苦しい時期がありました。そのような状況でも、学友が相談に乗ってくれたり励ましてくれました。多くの人が専門知識を持っているため、経理やホームページ作成をお願いする一方で、私がマーケティング支援を行うなど、互いに助け合える関係を築けたことは大きな財産です。DBSを通じて得た人的ネットワークは、修了後のビジネスにおいても大きな強みとなっています。

4. DBSに入学し、どのようなことを得られたと感じていますか

修了生インタビューvol.22_3  (112865) 「Japanese Pop Culture」の課外授業で
留学生とマンガミュージアムにて

ビジネススクールの学びを通じて、まるでOSがバージョンアップしたかのように思います。大量の課題をこなす中で情報処理のスピードが格段に上がり、プレゼンのスキルも得られました。視野も広がり、ビジネスに関する知見が深まることで、それまで気にも留めていなかった事象が見え、新たな発想が生まれるようになりました。
また、ネットワークの拡大も大きな収穫です。大学時代や会社の枠を超え、業界や年齢を問わず多様な人々と関わることができます。DBSに入らなければ、独立すら実現しなかったかもしれません。
「学び続けること」の楽しさを知ったことも、大きな収穫です。新しいことを知ること自体が楽しく、現在も学会で論文を発表したり、DBSのシニアアシスタント制度を活用して講義に参加したりしています。これらの活動を通じて、学びの原動力は、ますます強くなっています。

5. どんな人にDBSをおすすめしたいですか

明確な課題意識を持ち、それを解決するための学びを深めたい人に最適な環境です。特に、ビジネスの実務経験があり、経営やマーケティング、金融や経済学などを体系的に学びたいと考えている人に向いています。
また、DBSの講義では、多くのケーススタディやビジネスの実例を基にディスカッションを行うため、実務経験が多いほど討議に貢献できます。実際に現場で起きていることを共有し、アカデミックな観点で分析することで、課題の本質が見えてくることがあります。
今の仕事で悩んでいたり、より知見を広げたいと思う人にとって、DBSは大きな価値を提供できる場となると思います。

※本記事の内容、肩書き等は2025年1月時点のものです。
(取材 同志社学生新聞局)