修了生インタビュー vol.23
実務経験と学びの融合によるキャリアの進化と教育への貢献
1. これまでのご経歴を教えてください

入学:2015年4月 修了:2018年3月
同志社大学で社会学を専攻した後、野村総合研究所に入社しITエンジニアとしてキャリアをスタートしました。しかし、当時のエンジニアの労働環境が自分に合わず、1年半で退職。その後、故郷である京都に戻り、父が全国展開していたコンピュータスクールの経営に携わりました。法人営業から始まり、マーケティング責任者を務め、最終的には代表取締役を経験しました。
経営に携わる中でビジネスへの理解を深める必要性を感じ、同志社大学大学院ビジネス研究科(DBS)に進学。その後、神戸大学大学院で博士号を取得し、現在は大学教員に転身して大阪商業大学で教育・研究活動に従事しています。
2. DBSを選ばれた理由
中学・高校時代を同志社で過ごしたこともあり、同志社に親しみを感じていたことが理由の一つです。また、父から事業を継承する中で、経験豊富な父と比べ自身のビジネス知識の不足を痛感し、それを補う必要があると考えました。ビジネスを理論的かつ体系的に学べるDBSは、自分に最適な環境だと確信し、入学を決意しました。
3. DBSでの学びの中で得たもの

DBSでの一番の思い出は「ソリューションレポート(SR)」の作成です。SRを通じ、多角的な視点から課題にアプローチする力を養うことができました。また、DBSでは単なるビジネス書に書かれているような表面的な知識ではなく、深い洞察を得られる学びがありました。3年履修を選択したことで、じっくりと学びを深め、濃密な知識を吸収する機会を得られました。特に印象的だったのは「既存のものを組み合わせて新しい価値を創造する」という考え方との出会いです。モノ作りの経験や専門的な理系知識がなくても、イノベーティブな製品やサービスを創造できるということに気づかせてくれました。また、仲間と議論を重ねながら研究を完成させた経験は、達成感だけでなく、深い人間関係を築くきっかけにもなりました。DBSで得た「協働の力」と「新しい視点」は、今でも私の大切な財産です。
4. どんな人にDBSに挑戦してほしいですか

DBSにはどんな方にも挑戦してほしいですが、特に若い世代におすすめします。DBSの魅力は、その懐の深さです。教授陣の質の高さはもちろんのこと、学生同士のつながりも強く、支え合いながら学べる環境が整っています。そのため、ビジネス知識に自信がない方や経験が浅い方でも安心して挑戦できる場です。
私自身も入学当初は不安を抱えていましたが、DBSで得た知識や経験は現在の教育者としての基盤を築く重要な要素となりました。若い方々には、この環境で自身の成長を追求する機会をぜひつかんでほしいと思います。
5. 今後の展望を教えてください
現在、私は大学教員としてはまだ若手です。今後は研究や論文の質をさらに高め、教育者・研究者としての地位を確立したいと考えています。教員としての私の強みは、長年の実務経験を活かしつつ、学術的な視点を踏まえた授業を展開できることだと思っています。この強みを生かして学生たちに価値ある知識を還元し、より良い教育者となるべく努力を続けていきたいと思っています。また、DBSで培った「継続的な努力」や「協働の力」を活かし、教育と研究の両面で成果を上げることを目指しています。
※本記事の内容、肩書き等は2025年4月時点のものです。
(取材 同志社学生新聞局)